【佐賀市】佐賀県立博物館でテーマ展「知られざる佐賀の画家たち」が観覧無料で7/2(水)まで開催中
佐賀県立博物館では、2025年5月15日(木)から7月2日(水)まで、テーマ展「知られざる佐賀の画家たち」が開催されています。
佐賀ゆかりの美術家たちの中でも、これまで広く知られてこなかった画家たちの作品に光を当て、その魅力を紹介する企画展です。観覧料は無料で、会場は同館3号展示室です。
明治時代に佐賀で教職に就きながら独学で洋画を学んだ鶴清気(つる・はるき)氏や、嬉野に生まれ世界を旅しながら絵筆をとった松尾松濤(まつお・しょうとう)氏、記録画で知られる日本画家・陣内松齢(じんのうち・しょうれい)氏など、地元の美術史の陰に埋もれていた画家たちの多彩な作品が展示されています。
特に注目したいのは、大正時代に佐賀美術協会で活躍しながら、若くして病没した藤田遜(ふじた・ゆずる)氏の新発見の油彩画《座裸婦》。基山町出身の藤田氏は、東京美術学校(現・東京藝術大学)で黒田清輝氏らに学び、帰郷後も精力的に制作を続けていました。彼の数少ない現存作品を間近で見ることができる貴重な機会です。
展示にはそのほかにも、中島正貴氏《静物》、大塚睦氏《洪水》、武谷雪嶺氏《花鳥・山水図》など、個性豊かな作風が並びます。いずれも、時代に埋もれながらも独自の表現を追求した作品ばかりです。静かに語りかけてくる絵画たちが、アートの奥深さと佐賀の豊かな文化を改めて教えてくれます。

佐賀県立博物館
知られざる佐賀の才能たちに出会い、心を動かされるひとときを、ぜひ会場でお楽しみください。