【佐賀市】三重津海軍所跡が「ふね遺産」に2021年7月5日に認定されました。
公益社団法人日本船舶海洋工学会が平成28年に開始した事業「ふね遺産」に、三重津海軍所跡が2021年7月5日(月)に認定されたことが発表されました。
三重津海軍所跡は、佐賀市諸富町と川副町の間に位置する2015年7月に世界遺産登録された海軍所のはじまりである「御船手稽古所(おふなてけいこしょ)」が置かれた場所です。
佐賀藩は江戸時代において幕府の命で福岡藩と交代で長崎の警備を行なっておりました。1808年(文政13)年、鍋島直正が佐賀藩の新しい藩主に就任し、佐賀藩が警備当番の時に「フェートン号事件」(※イギリス船の「フェートン号」がオランダ船を装い長崎港に侵入し、オランダ商館員を人質に薪や食料を求めた事件)や1840年(天保11)年に起きたアヘン戦争などで勝利したイギリスの軍事力に、欧米列強の脅威を感じた佐賀藩は洋式海軍の創立や洋式艦船の整備を進めていきました。
安政6(1859)年に長崎海軍伝習所が閉鎖されると、佐賀藩は独自の海軍の訓練を行うようになり、三重津海軍所は、幕末の佐賀藩の洋式船による海軍教育、船の操縦や射撃等の訓練、船の修理や船をつくる施設として機能し、慶応元(1865)年日本初の実用蒸気船の「凌風丸(りょうふうまる)」も造られました。
鍋島直正公によって進められた明治産業革命の礎となった三重津海軍所跡には、ドライドックの護岸遺構が地中深くにあります。
木材でつくられているため、地上で空気にさらすと乾燥してしまうため、地中深く埋め込まれていて、実物を見ることができません。
三重津海軍所跡には、佐野常民記念館が隣接しておりVR「みえつSCOPE」を佐野常民記念館東側(河川敷側)入口付近で貸し出されています。
160年前の蒸気船や三重津海軍所の様子をVRでのぞくことができます。
佐野常民記念館は現在リニューアル中で、2021年9月下旬にオープンする予定です!
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